あれ・・・オマエ、なんかどっかで見たことあるな・・・
やだなぁ、ネズミ先輩。ボクですよボク。
あ、ハリウッド映画好きの生意気な人間か。
ちょっと。どういう覚え方してるんすか。
しかしオマエ、久しぶりだな。オマエが出てきたってことは、久しぶりに映画観てきたのか。
えぇ…。まぁ、ちょこちょこ観に行ってはいたんですけど、なかなか忙しくて結局ここで話す時間がなかったりしまして。
そんな、誰にしてんのか不明な言い訳はどうでもいいよ。何観てきたんだよ。
フッフッフッ…。今日観てきたのは…トム・クルーズ&エミリー・ブラント主演「オール・ユー・ニード・イズ・キル」!
あれ?それって7月4日公開だろ?まだ公開前じゃねぇか。
フフフ…。招待されたんですよ、試写会に・・・!しかもIMAX 3Dのね!
招待されたて。応募してたまたま当たっただけだろうが。
あ、なんだ、知ってたんですか?相変わらず意地が悪いなぁ…
そんなことより早く映画の話しろよ。
はいはい。
えー、この映画は、「謎のエイリアンに襲われてこのままじゃ世界滅亡だよどーしよー」っていう、ハリウッドが、そしてアメリカ人が大好きなテーマです。
オマエ、ちょっとバカにしてるだろ。
いえいえ、決してそんなことは。これ、日本のライトノベル「All You Need Is Kill」が原作だそうですしね。
らしいな。
設定自体は確かに面白くて、よくありそうなんだけど実は独特な世界観、という感じで新鮮でしたよ。
ほぅ。
話の展開的には、事によってはダラっとしがちな感じだけど、そこはさすが名作「ボーン・アイデンティティー」の監督、ダグ・ライマン。
そういやBlu-rayのセット買ってたな、オマエ。
もちろんですよ。
今回は、「延々と続く」という世界観を、適宜ほどよい緊張感をキープしながらスピード感を持たせつつ展開する流れに痺れましたね〜。
評論家風な言い回ししてるけど、さっぱり意味わからんぞ。
いやぁ、語らないけど気付かせる、感じさせる…その辺りはホントに上手いなぁ、と思いますよ。
うん。オマエの場合、語ってるのにこっちは気付けない、感じられない、っていう状態だけどな。学べよ。
ところでエミリー・ブラント。
ホント、都合悪い話は聞かねぇな、オマエ。
エミリー・ブラントと言えば、「プラダを着た悪魔」でお馴染みですけど。
あぁ、アン・ハサウェイと対照的な役を素晴らしく演じきったよな。
実は(ジョセフ・ゴードン=レヴィットのメイクがやたらとブサイクだった)「LOOPER」にも出てたりして、意外とアクション系の映画にも出るんだねぇ、と思ったら、
ほぅ。
今回は彼女自身が、ポスターからも伝わるようにバリバリにアクションしてます。プラダの時とは180度違う!
すげぇな。
男だらけの世界に紅一点、「ザ・美人」というよりは、心身ともに鍛えあげて洗練された美しい人、っていうのがよく画面に現れていて、あらためてイイ女優さんだなぁ、と。
まぁ普通に美人だけどな。
ですね。でも完璧にタイプの違う役を演じきっていて、さすが売れてるだけのことはあります。カラダも相当作ってますよアレは。
今後の出演作も期待だな。で、トム様は?
トム様は、まぁ、いいっちゃいいんですけど、今回の映画も、良くも悪くも「トム・クルーズ・ムービー」なんですよねぇ。
と言うと。
段々と成長していく過程や、終わりのない徒労感といった、特殊なSFの世界の中で一際難しそうな役をバッチリ乗りこなしてた感はありますが。
ふむ。
彼以外にしっかりとキャラ立ちしている人がいなくて、あるいは描かれてなくて、いまいちストーリーの厚みに欠ける気がしたんですよね。
なるほど。それで「トム・クルーズ・ムービー」か。
それから、そもそもの話の背景としてのスケール感がちょっと物足りないですかね…。脚本は悪くなかったと思うんで、何かこう、あともう一歩、ひねりが欲しかったかなぁ、という感じがします。
それで星が4つか。
ですね。でも終わり方はなかなか気持ちよくて、面白い短編小説を読んだときの読後感に似た感じがしましたよ。
それはなかなか良さそうだな。
とにかく、新しい切り口だと思うし、見応えはあるので、地球侵略系SFが好きなら観て損はないかと。

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